熱中症が防げない
お知らせ在宅訪問事務所
最近、訪問時に患者さんが熱中症と思われる症状(主に脱水による)を発症しているケースを何件か見ています。
高齢者の方は温度覚が鈍かったり、また喉の渇きも自覚されにくかったりするのでリスクが高いです。
「こまめな水分補給を」だとか「エアコンで室温を適正に保って」などと毎日メディアが伝えてはいますが、暑さを感じないとなるとなかなかこうした言葉も届きません。
気にかけてくれる家族がいない一人暮らしともなると尚更です。
10月まで暑いという予報を聞きました。
皆さまにおかれましてはくれぐれもご自愛ください。
以下、脱水のメカニズムについて記します。
- 発汗による水分喪失
高温環境で運動や活動をすると、体は体温を調節するために発汗を増加させます。
発汗によって体から水分が失われるため、長時間にわたる運動や暑い環境下での活動は、急速な水分喪失を引き起こす可能性があります。
- 血管拡張と低血容量
高温下で体温が上昇すると、体は体温を下げるために血管を拡張させます。
これにより、血液が体表に近い皮膚表面に集まり、体内の血液量が減少します。
結果として、心臓への戻る血液量が減少し、低血容量状態が発生します。
- 腎臓の機能変化
高温環境では、体内の水分を維持するために腎臓の機能が変化します。
腎臓は尿の量を調節し、水分の排泄量を調整しますが、熱中症の状態では尿量が減少し、尿中の濃度が上がることがあります。
これにより、体内の水分が保持されず、脱水が進行します。
- 飲水不足
熱中症の状態では、高温環境下での活動や発汗によって大量の水分が失われます。
しかし、十分な水分摂取が行われない場合、水分の供給が追いつかず、脱水が悪化します。