アドヒビンが癌の転移を止める
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今月の5日、がん細胞の転移を止める物質が発見されたという研究結果が、Nature Communications誌に掲載されました。
Nature Communicationsというのはオープンアクセスの雑誌です。
自然科学の全分野を扱い、掲載には非常に高いレベルの学術的価値が求められ、編集者によるレビューと各分野の専門家による査読を経て認められます。
この物質はアドヒビンと言います。
以下抜粋して要約します。
- アドヒビンを加えると、細胞の移動を事実上凍結させることが出来た。
- アドヒビンを除去すると、腫瘍細胞は再び移動し、他の細胞に接着することが出来た。
- 健康な細胞も殺す多くの抗癌剤とは異なり、アドヒビンは転移だけを妨害する、いわば癌細胞を麻痺させるのである。
- 毒性はなく、健康な細胞への有害な影響は限定的なままである。
- 生化学者は、彼のグループの研究員で論文の筆頭著者であるDespoina Kyriaziと共に、腫瘍細胞やミニ臓器モデルですでにこの薬剤のテストに成功している。
これは大変に夢のあるニュースです。今後の癌治療を大きく変える可能性が十分にあります。